【テニスのマナー】
■他人のコートの後ろを通って、自分のコートへ行く時
試合中のコート(Aコートとする)の向こうにある自分のコート(Bとする)に移動するタイミングは、Aコートでのポイントが終わった瞬間。それを待ってからコートの後ろを通り抜けて行くのがマナーだ。
移動する際は小走りで素早く。またこの時、Bコートでプレーする全員が一斉に移動するのが望ましい。そうすれば、Aコートのプレーヤーは、それほど気にならないからだ。Aコートが練習中の時は、「失礼します」とひと言告げてから通り抜けるようにしよう。
■隣のコートに自分のボールが入ってしまった時
自分たちのボールが隣のコートに入ってしまった場合、あわてて取りにいかないこと。隣のコートでプレーしている人がプレーを止めない限りは、ポイントが終わるまで待ち、プレーが終わってから取りに行こう。
■隣のコートから自分のコートにボールが入ってきた時
自分たちがプレーしているコートに、隣のコートからボールが入ってきたら、プレーを止めて拾ってあげるか、「どうぞ」と言って拾わせてあげよう。
自分たちが試合中であれば「レット(やり直しの意味)」と言って試合を中断させ、ボールを拾わせる(または拾ってあげる)。入ってきたボールがプレーに影響ない場所にあれば、そのままプレーを続けてポイントを終えてから拾ってもらってもいい。
■相手にボールを渡す時①
対戦相手や隣のコートの人にボールを渡す時には「ボールいきます!」と言ってワンバウンドで返球してあげること。手で投げるか、ラケットで打ち返すかどちらでもいいが、相手が取れないようなスピードで返すのはマナーとしてお勧めできない。
また、ボールを転がして渡すのもノーグッド。なぜなら、キャッチする側が身体を折り曲げるか、腰をかがめなければならず、余分な肉体的負担をかけることになるからだ。
■相手にボールを渡す時②
ダブルスの試合中、2球のボールを前衛と後衛が1球ずつ返球する場合は、相手サーバーから遠い位置にいる後ろの人から先にボールを出し、それに続いて前の人が出す。ただし、後衛がボールを拾いに行っていたりしている場合は、前衛が「先に出します!」と言って渡した方が効率的だ。
■相手にボールを渡す時③
エンドの交代(チェンジエンド)時は、できれば手渡しするのがいいが、コートにボールを置いてくるのでもいい。しかし、1つはベースラインの後方、1つはサービスライン付近というようにバラバラに置くのはいただけない。2球そろえて置こう。
■セルフジャッジで迷った時には…
自陣のコートに関しては、プレーヤー自身が判定しなければならないセルフジャッジ。インかアウトが微妙なボールで、自分でははっきりわからない場合は、相手に有利な判定するのがマナーだ。つまり、わからなかったら、「イン」にしよう。
■ミックスダブルスで女性を徹底して狙う
男女が一緒にプレーするミックスダブルスで、男性が女性のボディを意図的に徹底して狙ってポイントを稼ぐ。ルール的には違反ではなく、やりたければやってもいい。「相手の弱点を突く」のは勝利の方程式でもある。しかしその場の空気は凍りつくかもしれない。
ではどうすべきか。例えば男性が女性からポイントを得ようとするなら、パワーで押し切るのではなく、コースや球種で勝負する。そんなスマートな戦い方はいかがだろうか。
■仲間に対する応援は節度をもつ
見苦しいシーンとして、度を超えた応援というのがある。例えば、チームメイトや友人を応援している周りの人たちが、相手プレーヤーのミスに歓声をあげるような応援だ。
これは試合を見ている第三者的立場の観客や、相手プレーヤーに悪意を感じさせるような行為なので絶対にやめよう。マナースポーツとしての節度を保ち、相手が良いプレーをすれば拍手をするくらいの広い気持ちで応援したい。
■試合終了後に相手と握手をする時(コロナ後)
試合を終えた後にする握手というのは、お互いの健闘を称え合うもの。ごく親しい仲間うちのテニスであれば、ハイタッチで済ませるのもいいだろう。
だが見知らぬ人と対戦する大会などで、手だけ差し出して手を握らない握手をしたり、指先を少し合わせるだけの握手はノーグッド。試合に勝っても負けても、本来の意味を思い出し、試合の後はしっかりと握手をしよう。
【セルフジャッジ】
◆「セルフジャッジとは」
審判が存在せず、プレーヤー同士でジャッジを行うルールのこと。紳士的であることが重視される。
◆セルフジャッジ5原則
①判定が難しい場合は「グッド」(相手に有利に)!
②「アウト」または「フォールト」はボールとラインの間に、はっきりと空間が見えたとき!
③サーバーはサーブを打つ前、レシーバーに聞こえる声でスコアをアナウンス!
④ジャッジコールは、相手に聞こえる声と、相手に見えるハンドシグナルを使って速やかに!
⑤コートの外の人は、セルフジャッジへの口出しはしない!
https://www.jta-tennis.or.jp/LinkClick.aspx?fileticket=klJDmHek3X8%3D&tabid=547&mid=2330
◆ジャッジについて
ジャッジは、基本的にアウト、フォルト、レットの3種類をコールしましょう。
インはコールする必要がありません。プレーヤーもコールがなければボールが入っているものとしてプレーを続行します。
◆セルフジャッジのゲーム中に「あれ?どうしたらいいの?」と困ること
1)インプレー中となりのコートからボールが転がってきたら・・・
ボールが転がってきたら・・・「レット」を速やかに掛けます。
声が出れば「タイム」「待って」「ストップ」でも構いません、「妨害」と判断しポイントのやり直しになります。
止めたポイントは1stサーブからとなります。
ただし、「レット」をかけても下記2例は「レット」は取り消されポイントは成立します。
①「レット」と言う前に打たれたボールが、アウト(又はネット)した場合
②「レット」と言う前に打たれたボールが、明らかにウィニングショット(又はエース)の場合
なぜかというと「レット」を言う前のショットは妨害にあたらないからそのボールの行方は有効になります。
2)途中でポイントがわからなくなったら
相手選手とポイント合わせをします。
ポイントの認識が違っていた場合、ポイントをさかのぼり、お互いが了解できるポイントから試合を再開します。
3)明らかに入っているショットを「アウト」と言われたら
ネットより自分側のコートをジャッジするのがセルフジャッジです。
相手のジャッジを尊重すること。
しかし、ゲーム中に何度も不審なジャッジをされたら相手に了解を得て大会スタッフを呼ぶ。
第三者にしばらくゲームを見守ってもらうことで不安も解消されるはずです。
4)隣のコートにボールが転がってしまったら・・・
隣のコートがインプレー中の場合は、ポイントが確定、またはレットがかかるまではボールを拾いに行かない。
ファーストサーブとセカンドサーブの間であってもインプレー中のため、注意すること。